「紀伊半島680km、+2.7km」(3) [旅行記]

特急くろしお3号に充当されていた381系D603編成は、新宮側から
・クロ380-5 (1号車・グリーン車)
・モハ380-33(2号車・自由席)
・モハ381-33(3号車・自由席)
・モハ380-31(4号車・指定席)
・モハ381-31(5号車・指定席)
・クハ381-503(6号車・指定席)
という6両編成だ。先頭はパノラマグリーン車のクロ380形0番台。最後尾のクハ381形500番台は、繁忙期に付属編成(3連)を連結するために電気連結器を備える。どちらも“スーパーくろしお”編成用の特殊仕様である。

381-sheatG.jpg
グリーン車の座席(1列側)。
381系は1972年から82年にかけて277両製造されたが、今回の6両はすべて、特急くろしお の電車運転開始(78年10月)にあわせて78年に製造された車両である。グリーン車のクロ380-5は、元は中間車のサロ381-15であったが、“スーパー”用のグリーン車として90年7月に先頭車化改造をうけた。スーパーくろしお の運転開始は89年7月なので、遅れて増備された車両ということになる。同時期に普通車5両も車内を改装。また、91年2月にクハ381-105であった先頭車がクハ381-503に改造された。

その後99年10月にも全車両が改造工事をうけている(車内に銘板がある)。普通車ではシートピッチを1,000mmに広げ、グリーン車では座席を3列化した。グリーン車座席はこのとき交換されている(2列掛け座席は新幹線からの転用であるが)ので遜色はないが、普通車座席はバケットシート化・テーブル設置等々改良されてはいるものの製造時の簡易リクライニングシートが基礎になっており古めかしい。新型くろしお の287系とは明確な格差があるといえよう。

381-sheat2nd.jpg
普通車の座席。リクライニングを倒すと座面が前へスライド…。

381-sheatP.jpg
「ん?」。
4号車後方にいらっしゃる「パンダ」。記念撮影用で指定席として指定される訳ではない、念のため。

特急くろしお3号は天王寺駅を出るとすぐに連絡線を上って阪和線へ。相変わらず(本来の)はるか13号のスジで走っているので、ダイヤが乱れているのにもかかわらずスムーズに、列車本数の多い阪和線を走り抜ける。鶴ヶ丘で普通(553H)、上野芝で再度普通(551H)、鳳で関空・紀州路快速(4125M)、和泉府中で普通(547H)、東岸和田で快速(129H)、と次々と先行列車を追い抜いていく。

大阪府・和歌山県境である和泉山脈付近は雨。窓が濡れている。雄ノ山峠のトンネルを抜けて下り坂に転じ、このまま順調に行けば和歌山駅に着くころには遅れは多少回復しているだろう…と思いきや、紀伊駅手前で停止。聞けば踏切の安全確認を行っているとのこと。7分ほどで発車するが、遅れが益々酷くなる。

和歌山駅にようやく到着。多数の乗客が降りていった。自由席は一転して50%以下の乗車率に。遠距離主体と見える指定席はそれよりは多くの乗客が残ったままである。和歌山駅発は定刻より22分遅れて 10:28発。
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