「紀伊半島680km、+2.7km」(4) [旅行記]

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御坊駅駅舎。


和歌山駅を出るといよいよ紀勢線。遅れていることもあって最高速度110km/hで飛ばす…のだが、ガタガタと揺れが酷い。振り子式車両のなせる業か。これでは酔っている隙はない。

高架を上ると海南駅。海南港の工業地帯が良く見える。海南駅は 10:36(+22) に発車。住宅地を抜けると冷水浦で、和歌浦湾に浮かぶヨットやボートが見えてくる。下津駅を過ぎてトンネルを抜けると、製油所(東燃ゼネラル石油和歌山工場)の脇を通り抜ける。夜景はさぞかし綺麗だろう。

箕島駅手前で急カーブを描いて、有田川沿いを内陸部へ向って進路をとる。有田鉄道がかつて接続していた藤並駅、活躍していた車両が保存されている「有田川鉄道交流館」を思い出す。ここもいつかは訪れてみたいものだ。ちなみにこの藤並駅近くで、海南駅を出て以来久々に高速道路(阪和自動車道)に出くわす。紀勢線は海沿いを「く」の字型に迂回するが、高速道路は山の中を直線で通過。紀勢線の海南~藤並間は23.2kmだが、阪和自動車道の海南IC~有田IC間はわずかに9.4kmである。

湯浅駅で再び海辺の町へ。箕島・藤並・湯浅の3駅には、白浜発着の特急列車が一部停車するが、新宮行きの3号はスルー。湯浅駅では定刻ならば先行する普通御坊行き(337M)が特急の通過を待っているはずだが、20分も遅れているので当然待っておらず。再度内陸部へ入るが、紀伊由良駅付近で再び海が見える。由良は造船の町、クレーンと造船中の船が姿を覗かせている。

切貫峠の長い長いトンネルを抜けると御坊へラストスパート。紀伊内原駅を通過する。そして最後に、御坊駅手前にある90度の大カーブを曲がりきりホームへ…と思ったが駅手前で停車してしまった。そして列車右手を普通列車が過ぎていく。おそらく、湯浅で追い越すはずだった337Mの折り返し和歌山行きの普通列車(354M)であろう。定刻より22分遅れて 11:06 御坊着。折角の回復運転も土壇場で水の泡である。


ようやっと御坊。御坊市は、太平洋に注ぐ日高川の河口にあり、本願寺日高別院(別名「日高御坊」、地名の由来)を中心とする寺内町として発展した町である。御坊駅は御坊市の玄関口であるが、市街地よりも北にはずれた場所にある。町外れの駅と市街地との間を結ぶのが、全長わずか2.7kmのミニ私鉄・紀州鉄道である。この紀州鉄道訪問の記録は後で書くことにして、先に紀勢線の撮影記録を書こう。

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