「雷鳥記」 (4) [旅行記]

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発車待ちの雷鳥8号(クハ489-604)。金沢駅にて。

4008M特急「雷鳥8号」は、今日は485系A4編成だ。この特急に試乗してみたいと思った直接の理由は『鉄道ジャーナル』2010年6月号を読んでのことだが、奇しくもこの雑誌の取材と同じ編成に出会った。大阪方の1号車から順に、クロ484-2004+モハ485-502+モハ484-613+モハ485-213+モハ485-315+クハ489-604の6連。1号車はサロ489-1007からの改造のパノラマグリーン車、2・3号車は窓割とシートピッチがあわず(シートピッチが拡大されている)床の嵩上げもなされているグレードアップ車両だ。4・5・6号車はピッチ拡大などはなされていない。

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3号車の座席。座席取付部の床が嵩上げされているのが分かる。

6号車側を先に撮影し、車内を見回しながら移動する。先発の特急「サンダーバード6号」の混雑を避けたとみられるビジネスマンが自由席に数人いる程度で、乗客はこの時点ではまばらである。1号車を眺めた後、1号車に乗り込む。

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クロ484-2004。金沢駅にて。

特急のグリーン車は初乗車のはずである(多分)。席は1号車の3番C席(2+1列のうち、1人がけの方:進行方向右手)。1番C席に先客(指定席を先にとったはずなので、文字通り先客)の同業者らしき方がいらっしゃった。他にグリーン車の乗客はなし。

雷鳥8号は定刻通り07:10に金沢駅3番線を発車。曇り空の中、車窓に流れる景色と、前面展望(前から3番目でも眺めは良い。空席の1列目にも一瞬座ってみたが、逆に後ろからのほうが眺めがいいかもしれない)を楽しむ。ただ、眠気が時々やってくる。さすがに徹夜はきついということか。
座席の座り心地はさすがグリーン車と言うべき。座席の幅が広く、シートピッチも過剰なぐらいにある。これもまた過剰なぐらいなリクライニング。注文をつけるとすれば、個人的には大型のテーブルがほしいところ(座席背面テーブルはなく、インアームの小型テーブルが付属)。

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最後列から車内前方を眺める。
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グリーン車の座席。

先行するサンダーバードも停車する小松駅では、これまた同列車の混雑を避けたとみられるサラリーマンが自由席付近に列を作っている。ここで、補助運転士 (?) の方が乗車し、運転席は2人になった。加賀温泉・芦原温泉とサンダーバード通過駅に停車し、乗客を拾っていく。温泉帰りの観光客と思しき方々が複数いたように見えた。どの駅でも、パノラマグリーン車は人気で記念に撮影していく人が多数。ただし、グリーン車の乗客は増えず。福井駅ではこれまでのうちで最多の乗客が乗り込んだようだ。ここまで来ると、先行のサンダーバードでは自由席は開いていまい。ここで、グリーン車の後方の座席にビジネスマンと思しき方が2名乗車してきた。これでグリーン車は4人に。運転席も再び1人になっていた。

「サンダーバード6号」は福井駅の次は京都駅なので、以降の各駅の乗客は「雷鳥8号」が拾うことになる。鯖江駅・武生駅でも多数乗車。武生駅の手前の福井鉄道越前武生駅には、旧名鉄のモ880形が停まっていた。北陸トンネルでは、速度計が最高速度120km/hを超過して130km/hを指している(踏切がないため特別に認可されているものだが)。北陸トンネルを出た直後、お約束の消灯。これもまもなく見納めか。敦賀駅では福井駅並みに多数の乗客があったようだ。金沢からの運転士も、ここで交代した。

ループ線を上っているのを実感しつつ、敦賀駅から先へ進む。春休みに訪れた新疋田駅では、やっぱりカメラマン多数。4・5人はいたのではないか。この後、近江今津駅北方の北陸本線・湖西線分岐点だが...。ここらへんから本当に記憶がない。ついに寝てしまったらしい。実に惜しいことをした。気がつけば敦賀駅の次の近江今津駅。で、同駅発車後もまた記憶がない。気がついたら山科駅! 湖西線はほとんど寝て過ごしたらしい。おかげで寝台特急「日本海」を追い越すシーンも拝めずじまいだ。徹夜の恐ろしさを実感した(ちなみに、最前列の方も時々眠っていたよう)。定刻通り京都駅到着。後方の席に座っていたビジネスマンらしき方のうち1人がここで降りたようだ。ここで1番A・B席とその後ろにおばあさんと孫2人と思しき乗客が3人座った。これでグリーン車は6人、皆大阪駅まで乗りとおしたので、全区間でグリーン車の乗客は合計7人だ。座席のわりに、少ない。残念なことか。

複々線の外側を快走し、いくつかの列車を追い抜きながら、新大阪駅に到着。ここでもカメラマンのお出迎え多数(かくいう自分も、昔ここにそうやっていたことがあるけど)。そして川を渡って大阪駅3番線に、定刻通り10:04に到着。雷鳥の乗客は、大阪駅の雑踏の中に、それぞれの目的地を目指して散っていった。約3時間の旅を終え、名残を惜しみつつ、自分も次の列車へ向かう。

旅の始まりの名古屋駅から、ここ大阪駅まで、合計1059.1km。ついに1000kmを超えてしまった。
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