武豊線各駅調査 (3) [鉄道]

武豊線各駅の調査の続き。

【乙川駅】

利用客(乗車人員は1日1000人以上で、線内5位)のわりに設備が貧弱である感がする、乙川駅。

ホームは相対式2面2線。この駅の前後は武豊線は東西方向に走っているので、北側が1番線(上り線)、南側が2番線(下り線)。やはり1番線側が直線で、分岐側の2番線は60km/hの制限速度がかかる。ホーム有効長は6両分、4両分が嵩上げされている。

駅舎、というよりは大きな待合所といったほうが性格な建物は1番線側にある。2006年3月の竣工だ。簡易TOICA改札機が各1台あるのとベンチがあるみで、券売機等は一切ない。無論無人駅。より利用客の少ない武豊駅が有人駅で立派な駅舎があるにもかかわらず、だ。上屋の長さは上下逆ではと思わせる、名古屋向きで利用客がより多いはずの1番線が1両分、2番線が2両分。1番線の資産標は駅舎と同じで、駅舎とあわせて改築されたものだろうか。2番線の駅舎は跨線橋との接続部分を除き、骨組みがレールでできている。レールのほとんどが官営八幡製鉄所製・1927年のもの。資産標は1956年3月とある。ホームを結ぶ跨線橋はホーム西端にあり、1977年2月21日竣工だそうだ。

今では1000人を超える乗客があるが、近年急増してこのレベルまで達したもの。1989年度は1日平均480人で、前年度末に業務委託駅から無人駅に変わっている。JRは乗客がそのままのレベルで推移すると踏んだのだろう。ところがこの伸びである。券売機すらない無人駅では何かと非合理的だろうと思うが、近年駅舎を建て替えたばかりなので、しばらく有人駅化はできなさそう。せめて券売機でもあれば便利だろうと思うものの、簡素な駅舎ではかなわないか。

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駅待合所。
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ホーム。右手が1番線、左手が2番線。

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【半田駅】

武豊線で唯一の直営駅・駅長配置駅である半田駅。ホームは島式1面2線だ。東側が2番線(下り線)、西側が3番線(上り線)であり、1番線は存在しない(1番線に該当しそうな線路もない)。ホームは短めで4両分はあるが、6両分にはわずかに足りない。木造の古びた上屋が2両分ある(資産標には1944年5月とある)。

駅舎は跨線橋で2番線を渡った場所にある。その跨線橋は1910年(明治43年)11月完成で、JRでは最古だそうだ(その旨を記した掲示が橋の中にあった)。一方駅舎は別途調べた結果1912年2月に建設されたものらしいが、資産標は大正11年(=1922年)9月。木造だ。みどりの窓口・有人改札があり、自動券売機1台と入場・出場用の簡易TOICA改札機各2台が設置されている。

跨線橋の袂にはレンガ積みのランプ小屋がひっそりと建つ。ウィキペディアに画像を上げておいた。

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駅舎。
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跨線橋。折角のものなのだから、もう少し綺麗に手入れすべきでは...。

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【東成岩駅】

衣浦臨海鉄道半田線(貨物線)が分岐するとあって、他駅よりも複雑な配線を持つのが東成岩駅。

島式ホーム1面2線、西側が直線の1番線(上り列車発着)、東側が分岐側の2番線(下り列車発着)までは他駅とほぼ同様。ところが、1・2番線ともに上下双方に出発信号機があり、どちらも両方向の列車の発着が可能なのだ。信号機によれば、運転取扱上の線路の名称は(旅客案内上の)1番線が「本線」、2番線が「1番線」であるようだ。実に紛らわしい。半田線は(運転取扱上の)1番線から北方へ伸びているので、貨物列車はここを発着するのだと思う。この1番線の南方に、貨物列車の機回線だという線路が2本延びている。機回線も着発線のようで、信号機には「着発場」や「着発2番線」とある。貨物列車はここへ入って、機関車を付け替えるらしい。また、1番線の外側に側線が1本ありバラストの積込場のようだが、現役かどうかは疑わしい。

ホーム有効長は4両分はあるが6両分はないという長さ。4両分嵩上げされている。上屋は1両分で、資産標に1999年2月とあるので嵩上げ時に改築したものだろう。本線を遮断機付の構内踏切で渡った先に駅舎がある。有人駅であった雰囲気が残るが、今は無人駅。1944年11月建築で間違いないだろう。簡易TOICA改札機が入場・出場用各1台あるのみで、自動券売機は設置できそうだがない。

20101003_higashinarawa-1.JPG
東成岩駅駅舎。
20101003_higashinarawa-2.JPG
ホームを構内踏切から撮影。
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