「四国 855.2km」 (6) [旅行記]

3日目も無事に起床に成功する。3日目は城に浮気せずひたすら乗り潰す日。
最初は高知駅07:00発特急「南風4号+しまんと2号」。先頭から2120+2155(ここまで「しまんと」、以下「南風」)2102+2202+2009の5両編成。2番目の岡山行き特急なので乗客は多いと踏んだが、閑散としていて拍子抜けする。何事も無く出発し、後免駅・土佐山田駅と停車して数人の客を拾っていく。高知の町の北側に屏風の如くそびえる山脈、それを避けるように山脈に沿って東進してきたが、ここから北へ方向を変えて峠を越えていく。トンネルやカーブが多くなり、エンジンの音が轟く。山越えの途中、スイッチバックで有名な新改駅が一瞬見える。繁藤駅あたりから惰性となるので、サミットを越えたとわかる。大杉駅に停車、降車客が5人ほどいたようだ。ホームが短いようで、最後尾の1号車のドアが開かないとのアナウンスがある。大田口駅では減速して対向の特急「しまんと2号」と交換する。このあたりから徳島まで、吉野川のお供をすることになる。大歩危駅では、高知行きの4235D(キハ32単行)と交換するため3分停車。相手は乗客ゼロでやってきた。大歩危・小歩危(峡)を通過する際は車内放送もあるが、用務客を中心とした乗客なので車窓を愛でる人は少ない。吉野川沿いを下って阿波池田駅に定刻通り08:12着。

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阿波池田で待機中のキハ185-22 「むろと1号」。

向かい側のホームですでに次の特急「むろと1号」が待機している。5人ほど南風・しまんとから乗り継ぐ客がいた。下りの「南風1号・しまんと3号」の到着を待って、08:33阿波池田発。車両はキハ185形の2両編成で、1号車側からキハ185-22+1014。2両は車体の塗装が異なるほか、座席のモケットも異なり、さらに-22のほうは体重をかけていないとリクライニングが元に戻るという古いタイプのリクライニング・シート。1号車の一部(4列16席)が指定席、1号車の残り(11列44席)と2号車(16列64席)が自由席という構成だ。阿波池田発の時点で、1号車自由席5人、2号車6人(自分を含む)で乗車率8.9%(指定席0.0%・自由席10.2%)。
予想外に軽快に走るが、ポイントのある通過駅で減速する(高速化されていない)のが残念。振り子ではないのでカーブで減速するが、今までの速すぎるのが本来は例外なのだ。次の阿波加茂駅で乗車多数。貞光駅ではおそらく1人のみ。穴吹駅では437D(キハ40系2連)と交換。穴吹発の時点で、1号車自由席15人・2号車10人で乗車率20.2%(指定席0.0%・自由席23.1%)に向上。阿波山川駅での乗客は数人。通過駅の川瀬駅で穴吹行き439D(1200形2連)と交換。阿波川島駅では4分停車し、対向の特急「剣山3号」を待つ。川島城の模擬天守が見えたが今回はPass。鴨島駅では乗客が多数あったが降車もあった。牛島駅で徳島行き448Dを追い抜いて石井駅に到着。石井を出た時点で、1号車自由席19人、2号車15人で乗車率27.4%(指定席0.0%・自由席31.5%)。少し時間は遅いが徳島行きの通勤特急といったところだろうか。110km/hで走り抜けて、徳島市内に入った蔵本駅では数人の下車がある。予想通り、徳島駅では乗客が入れ替わった。徳島線から牟岐線に入る。
定刻通り09:51徳島発。この時点で、車内は1号車指定席1人・同自由席13人、2号車25人で、乗車率31.5%(指定席6.3%・自由席35.2%)。2号車にちびっこグループが10人もいる。2つ次の二軒屋駅でさっそく徳島行き538D(1500形2連)と交換。小松島市の中心南小松島駅でちびっこたちは降りていった。立江駅で再び徳島行き540D(1200形単行)と交換。羽ノ浦駅では若干の乗降あり。阿南市の中心阿南駅ではやはり下車多数だが、乗車も少しある。ここで牟岐行き4539D(1200形)を追い抜く。このあたりから山越えの様相で、桑野駅・由岐駅と停まっていく。美波町の中心日和佐駅でも下車多数。日和佐城なる天守閣が見えるが...一般公開されているのか? 日和佐で徳島行き4544D(1500形単行)と交換。引き続き山越えの様相で、終点の牟岐駅に到着、10:59。到着前の時点で、1号車自由席6人・2号車5人で乗車率8.9%(指定席0.0%・自由席10.2%)。

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1号車の指定席座席。リクライニングの角度をつけたまま撮影しようとしたら元に戻ってしまった。青いヘッドカバーは指定席の目印。

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2号車自由席の座席。


引き続き牟岐線を南下する。乗車するのは牟岐11:04発4537D海部駅行き。ワンマンの1500形1506で、乗客は11人。特急から下車して改札口へ向かったのは2人のみなので、うち9人が特急からの乗継客。80km/hで海岸線だが山間部という地形を進んでいく。3つ目の阿波海南駅でようやく乗客の動きがあり6人下車。川を渡ると終点の海部駅に到着、11:18。

折角なので阿佐海岸鉄道阿佐東線にも乗車。海部11:34発5533Dで甲浦駅へ向かう。ASA-300形301だった。車内は4人で、みな牟岐線からの乗り継ぎ。牟岐線と同様に、海岸線の山間部をトンネルで進む。宍喰駅で1人下車して3人で甲浦駅に到着した。うち1人は町へ向かい、1人は自転車でどこかへ、そうして残りの1人はそのまま徳島方面へ折り返していくのである。
甲浦駅は町から離れており、周りに人気は少ない。鉄道連絡バスと思しきバスが駅前を通過していった。立派な駅舎が建つが活気はまったくない。高架上のホームに戻ると、車両がエンジンを切って停まっていた。雨が降っている。「みんなでのらんけ」と笑顔で呼びかける車体に描かれたキャラクターが虚しい。

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1500形1506、海部駅。

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甲浦駅に停車中の阿佐海岸鉄道ASA300形301。

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