三菱化学四日市事業所専用線 [鉄道]

【専用線研究 No.2 三菱化学専用線(塩浜駅)】

2010年11月6日(土)、四日市のJR貨物塩浜駅を訪問する。同駅は近鉄塩浜駅に隣接する貨物駅であるが、今回は近鉄塩浜駅の一つ隣の海山道駅に隣接する、小さなヤードを中心に見物した。丁度、2010年12月号の『鉄道ファン』で紹介されている場所である。


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この海山道駅は、大手化学メーカー・三菱化学四日市事業所(旧・三菱化成工業四日市工場)の最寄り駅だ。そしてこの工場の専用線が、そのヤードに接続している。現在専用線を介して鉄道輸送されているのは、三菱化学鹿島事業所(茨城県)で生産されている「液化酸化エチレン」(エチレンオキシド)。鹿島臨海鉄道奥野谷浜駅から塩浜駅へ、2001年1月に輸送が開始された。このあたりの経緯は『鉄道ファン』に詳しい。ただし、生産形態の変化から2011年3月を目処にこの輸送も終了するという。専用線は廃止されるのだろうか。

酸化エチレンを輸送する貨車は、稲沢駅から5381列車、四日市駅からは251列車に引き継がれて塩浜駅へ12時半ごろに到着する。到着後、南松本駅行きの5284列車(石油列車)の出発を待って、構内入換扱いでヤードに入る。この日は、奥野谷浜からUT17C形8000番台のタンク・コンテナ6個をコキ200形3両に載せ、DD51形の重連が率いてやってきた。そして専用線のスイッチャーがコキを工場へ回収し、DD51も塩浜駅へと帰っていった。返空輸送は観察していないが、空になったコンテナを載せたコキは、17時塩浜駅発の250列車で帰っていくようだ。

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近鉄海山道駅にするヤードを望む。本線(画像左手)に隣接して、東側に3本の側線が並ぶ。貨車の授受作業は、本線の一つ隣の線路で行われる。残りの2本は使用されていないようだ。画面右端へ抜けていく線路が三菱化学の専用線で、工場へ繋がる。

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コキの到着を待つ専用線入換用のスイッチャー。この日はDB252号機(1981年製)が使用されていたが、DB251号機(1966年製)も所属する。いずれも物流企業・日本トランスシティのスイッチャーで、入換作業も同社が受託しているそうだ。

20101106_dd51-825.JPG
ヤードの脇を通過して塩浜駅へと向かう251列車。この後機関車の方向を付け替え、ヤードへとやってくる。

20101106_mitsubishikagaku_2.JPG
貨車授受作業中。後方にスイッチャーを連結している。この後、スイッチャーと貨車は工場へ向かい、DD51は塩浜駅へと帰る。

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