春日井駅 (1) [鉄道]

【専用線研究 No.1 王子製紙専用線ほか】
ネタが少ないのであまり進まなさそうなシリーズ。


中央本線の春日井駅は、JR貨物の駅でもあるので、貨物列車の発着がある。その貨物列車は、王子製紙春日井工場からの貨物、工場への貨物を運ぶ。王子製紙は大手の製紙会社、同社春日井工場は印刷用紙や「ネピア」のブランドで知られる家庭紙(ティッシュなど)を製造している(厳密に言えば、家庭紙部門は王子ネピア名古屋工場といって別の工場だが)。1952年の操業開始で、操業開始当時から専用線があると思われる。


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春日井駅の王子製紙専用線は、「昭和58年版専用線一覧表」によれば作業キロが2.2km、総延長キロが8.2kmである。入換作業は、下の写真の通り、スイッチャーが行う。
20100628_oji.JPG
(2010年6月28日(月)撮影)

王子製紙専用線のほかにも、愛知電機の専用線が現存する。つい日曜日に大物車が入ったそうだが、悲しいかな、日曜日は動けないんだな。専用線一覧表によれば(当時は愛知電機工作所といった)、王子製紙専用線分岐で、作業キロ0.6km、総延長キロ0.3km。愛知電機は、駅の南西数キロ(勝川駅の方が近い)に工場を置く電力機器メーカーで、変圧器輸送に専用線を使う。

専用線一覧表によれば、これらのほかにも朝日碍子工業の専用線(作業キロ0.1km、総延長キロ0.1km、備考に「使用休止」)と山本油店の専用線(作業キロ0.1km、総延長キロ0.1km)があった。朝日碍子工業は、駅南口のすぐそばに工場を構える碍子メーカー(現社名はエージック)。山本油店は、ENEOS系の石油小売業者だろうか。

ちなみに、「昭和45年版専用線一覧表」には愛知電機以外の3線は記載されている(朝日碍子工業線は使用休止ではない)。1977年度の「国土画像情報(カラー空中写真)」見ると、春日井駅南口の脇に石油タンクが3基あり、これが山本油店のものだろう。朝日碍子工業の専用線も、わずかながら工場に引き込まれているようだ。王子製紙専用線は、画像左手へ大規模に伸びる。また、北口のロータリーの右手に貨物ホームがあるのも興味深い。

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